
ディレクター安部真理子が紐解く、デザインと着こなしのヴィジョナリー。地球環境や生産者への想い、ファッションへの情熱。心が踊り、触れる肌が喜ぶような装いへの願いとこだわりを、じっくりと綴ります。
毎日の暮らしに新たな視点をもたらす。微動を捉えるアーティスト、イトウナツミとのコラボレーション
デザイナー、アートディレクター、フォトグラファー。様々な顔を持つイトウナツミさん。彼女の作品が持つ一貫したトーンに共鳴し、私達のヴィジュアル制作をお願いしています。以前のインタビューでは、その屈託のないフラットな創作意欲が特徴的でした。意味を求めすぎない。そのニュートラルな視点がある種の「今っぽさ」を作り出しているのかもしれません。
「物作りをする上で何処にでも馴染みやすく、それでも大切にしたくなるような、さり気ないデザインの物を作れたらと日々思っていますが、今回は服という媒体で試みて上手く形になれたなあと思います」 ナツミさんからのコメントです。
仕事と作品づくりのバランスを適度に保ちながら、どちらにもイトウナツミ「らしさ」がありつつ新しい挑戦をしている。淡々と、軽やかに素敵なものを生み出す優れた才能を感じます。
オリジナルの手描きイラストをふんだんに


シルクサテン のドレスにのった総柄は、ナツミさんの描き起こし。カリグラフィーのような動きのあるボタニカル柄が軽やかに踊ります。「ドローイングベースのものはカジュアルにもシックにもなり、且つ女性らしさを感じるデザインでとても気に入っています」と、ナツミさん。オリジナリティはありつつ、オーセンティックで飽きのこないデザインはきっと末永く楽しんでいただけると思います。
コラージュをバックプリントしたTシャツ


50番手双糸で編み上げた丸胴Tシャツはオーガニックコットンでできています。EQUALANDの誇るこの製法は、肌触りがよく風合いのある表情が特徴的。バックプリントにした2種類のナツミさんの作品は、いずれも彼女がコラージュした作品。「可愛すぎず、尖りすぎてもいないデザイン」とナツミさんが定義したように、ファッショナブルでありながら、メッセージ性を排除したアクの強すぎないスタイルが、日々のアクセントにちょうどよい仕上がりとなっています。

上質なマテリアルに遊び心をくわえて。イトウナツミさんのクリエイションで、日常の装いを、そっと華やげてみてはいかがでしょうか。
Editorial Direction_ Little Lights